4月9日雲隠れしていた小保方晴子さんが会見を行った。テレビ東京以外の主要局が生中継するほど世間の注目を集め、私も休診時間に質疑応答の一部を見た。小保方さんは、「なぜ実験ノートが2冊しかないのか」という質問に、「実験ノートはまだある。こちらにもハーバートにも」とか答えた。「ノートは何冊あるのか」という質問に、「4,5冊くらい」とあいまいな返答をした。「ノートを公開してくれますか」という質問に、「公開はできない。秘密実験もあるので」と答えた。このやり取りだけで、小保方さんにかなり不自然な印象を持った。大切な実験ノートをなぜハーバートに置いてきたのか。ハーバートにあると言ったのは、後で追求されたら、提出しにくい言い訳になるし、探しに行ったが所在不明になったとごまかせるからではないか。特に実験ノートの数を4,5冊くらいと明確に言わなかったのは明らかに不自然で、その場の思いつきで答えたので、あいまいな表現になったのではないか。実験ノートの公開を拒否したのは、秘密実験の記述のためではなく、ノート自体が存在しないので出したくても出しようがないのではないか。この部分だけでもおかしなことばかりである。小保方さんは「自分は未熟者です」と反省するそぶりを見せるが、「自分は未熟者なので、見習い研究者からやりなおします。」というような自分に不利益になるようなことはけっして言わない。「スタップ細胞はあります」というだけで、濡れ衣をはらすチャンスの公開実験を拒否するのは、本当は細胞の作成ができないからではないのか。世界の誰も再現実験ができないのに、「レシピのようなコツがあり、200回以上STAP細胞の作成に成功している」というのは。自分は超能力者とでも言ってるようである。ただ小保方さんにも評価すべき点がある。今回の騒動で、理化学研究所が問題のある組織であることを世間に知らせ、特殊法人認定を先送りさせたことである。