福岡県で予備校生北川ひかるさんが、国立大学入試の二日後に、同じ予備校の生徒に殺害されるという事件が起きた。犯人はあらかじめナイフ2本と斧を用意していて、顔を中心に100個所以上の傷を負わせたということである。このことから、犯人は北川さんに強い恨みを持って、計画的に犯行を実行したようである。犯人と北川さんは別々の高校で、予備校入学後、北川さんに交際を申し込んだが、勉強に専念したい断られたので恨んだと言っているらしい。予備校生という立場を考えると、勉強に専念したいと交際を断るのは、別に冷たいことでもなく、お互いにとっても良いことだろう。北川さんは事件後、阪大文系学部に合格していたことが分かった。写真でみても美人であることがわかる。美貌は大きな利点だが目をつけられやすいという危険もある。犯行が入試直後であることから、いよいよ北川さんが自分の手のとどかない所に行ってしまうと思いつめて、犯行におよんだのだろう。これは推測だが、犯人は入試の結果が自分の希望どおりにはいかず、劣等感を感じていたのではないか。もし犯人が東大や京大に合格していれば、そのことで優越感が持てるので犯行を思いとどまっただろう。私の経験では、世の中は世間で思われている以上に実力が物をいう。入試は一つの関門に過ぎない。人生で再挑戦の機会は、生きている限りは存在する。だから再挑戦の機会を自ら放棄するような行動は絶対に慎むべきである。最後に惜しくも亡くなった北川さんの冥福を祈り、深い心の傷を受けたご両親にひかるさんの分も頑張ってもらいたい。