いよいよ平成も終わりである。私は人生の前半分が昭和、後半分が平成である。昭和は64年もあり、昭和20年の終戦が大きな節目で、戦中・戦後の10年間あたりが国民生活窮乏時代だが、運よく無縁である。私の生まれた昭和31年あたりから高度経済成長期が始まり、昭和35年ぐらいからは、家庭でも電化製品がどんどん増えていった。経済成長とともに、労働組合運動や学生運動も盛んで、電車の運転や、学校の授業が組合運動で中止になることもあった。昭和43年にオイルショックがあり、以後は経済成長が一段落するとともに、組合運動や学生運動も下火になっていった。やはり思想より生活が大事で、背に腹は代えられないのだろう。その後は、土地や株が徐々に値上がりを続け、昭和60年あたりからは地価・株価が暴騰するバブル時代になっていく。そして平成元年にバブルはピークに達して、以後経済は失速する。平成は低経済成長時代である。平成になって、一般に普及したのが、パソコン、携帯電話、インターネットである。では昭和と平成とどちらが良い時代だったかというと、私にとっては平成のほうが良い時代である。というより、私はいつも前よりは今のほうがましだと考えることが多く、昔を懐かしむことが少ないのである。良く言えば、つねに前向きで、年とともにその傾向が強まっているのである。