6月8日から10日にかけてMLBドラフト会議が開催された。MLBドラフトの趣旨は、前年度の成績の悪いチームから指名順位が決まることで、戦力均衡を図って、リーグ全体の繁栄を図ることにある。ドラフトに使える総契約金もチーム毎に決められており、超過すると、ペナルティーの罰金や、指名権の剥奪を受ける。また各指名選手に払える契約金も指名順位に拠って規定額が決まっているが、総契約金が規定以内なら、順位毎の金額増減は認められている。1,2順目に指名した選手が入団しなければ、翌年次の指名順位を補足にもらえる。3順目が入団しなければ翌年4順目がもらえる。ただしチームで4位以降10位以内に指名した選手が入団しないと、、翌年の総契約金から入団しなかった順位の規定契約金が引かれるので、4位以下10位以内の指名は冒険を避ける。ボストンレッドソックスは今年3順目全体の81位で高校生捕手ジョナサン・デニーを指名した。81位の規定契約金は67万ドル程だが、デニーは本来30位以内の指名有力だったので到底その金額では契約できない。規定総契約金6,830,200㌦を超えるとペナルティーがあるので、他選手を規定より安く契約して、デニーの契約金に回すしかない。私の推測だが、ボストンの6順目から10順目までは無名選手ばかりなので、デニーを指名したことで、意図的に安上がりで契約できそうな選手を優先指名したのではないか。どのように予算配分するかも楽しみである。