昨年最下位に沈んだボストンレッドソックスが、ワールドシリーズを制覇した。戦力的には、先発、リリーフ、打撃、守備、走塁とバランスの取れたチームだが、いい意味での意外性と、ファームも含めた控え戦力の層の厚さ、ずば抜けた高給取りがいないチームの和も貢献した。9月の勝負どころで上原がクローザーに定着してからは、リードして上原が締める勝ちパターンができて快進撃となった。では来年以降はどのようなチーム作りをすべきだろうか。現有戦力でもワールドチャンピオンなのだから、リスクのある大物の獲得には手を出さず、生え抜きの若手にチャンスを与えるべきだろう。まず6人いる先発は、デンプスターをトレードし、故障者が出たら、レナウド、バーンズ、ウェブスターに機会を与える。リリーフはソーントンとは契約せず、ワークマン、ブリットン、デラロサを育てる。捕手はロスを正捕手にし、もう一人はラヴァンウェイ、バトラー、ヴァスケズに競わせる。一塁はナポリにクオリファイングオファーを出して、再契約する。二塁はペドロイア、三塁はミドルブルック、遊撃はドルーと再契約せず、新人王候補ボガーツを起用する。外野はエルズベリーにクオリファイングオファーを出すが、おそらく拒否されるので、センターはブラッドリージュニア、ケイリッシュ、ブレンツを競わせる。もちろんクローザーは上原、田澤もセットアッパー候補である。若手を育てる地道なチーム作りをすれば、常勝軍団になる可能性がある。