ロンドンオリンピックで日本選手団は史上最多の38個のメダルを獲得した。内訳は金7、銀14、銅17個である。金メダルは、男子は内村(体操男子個人総合、28年ぶり)、村田(ボクシングミドル級、48年ぶり、階級初)、米滿(レスリングフリー66キロ級、24年ぶり)、女子は松本(柔道57キロ級、階級初)、小原(レスリング48キロ級、階級初)、伊調(レスリング63キロ級、3連覇)、吉田(レスリング55キロ級、3連覇)である。女子柔道は1992年バルセロナから、女子レスリングは2004年アテネから正式種目となっている。バルセロナからロンドンまでの6大会で女子は22個の金メダルをとっているが、そのうち10個は柔道、7個がレスリングで、残りはマラソン2個(高橋シドニー、野口アテネ)、800m自由形1個(柴田アテネ)、200m平泳ぎ1個(岩崎バルセロナ)、ソフトボール1個(北京)の内訳で、新設格闘技種目が77%を占めている。東京からソウルまでの6大会で、女子の金メダルは3個のみで、内訳はバレーボール2個(東京・モントリオール)、100mバタフライ1個(青木ミュンヘン)で、メキシコ、ロサンゼルス、ソウルは0個である(モスクワは日本不参加)。これらの結果から最近のオリンピック1大会あたりの女子の平均金メダル数は柔道2、レスリング2、その他の種目で0か1となる。男子はバルセロナからロンドンまでの6大会で21個の金メダルをとっているが内訳は柔道12個(ロンドン0個)、100m平泳ぎ2個(北島アテネ・北京)、200m平泳ぎ2個(北島アテネ・北京)、ハンマー投げ1個(室伏アテネ)、体操団体総合1個(アテネ)、そして上記ロンドンの3個であるから、57㌫が柔道である。東京からソウルまでの6大会では61個の金メダルをとっているが、当時の3大御家芸は体操、柔道、レスリングで、体操が22個(ソウル0個)、レスリングが18個、柔道が14個(メキシコ不採用)の計54個の金メダルを取っており、88㌫が御家芸である。。それ以外の金メダルはウェイトリフティングフェザー級2個(三宅東京・メキシコ)、ボクシングバンタム級1個(桜井東京)、100m平泳ぎ1個(田口ミュンヘン)、バレーボール1個(ミュンヘン)、ラビットファイアーピストル1個(蒲池ロサンゼルス)、100m背泳ぎ1個(鈴木ソウル)である。これらの結果から最近の男子の平均金メダル数は柔道2、その他の種目で1か2となる。男女総合すると最近の1大会あたりの金メダル数は8個になる。今の日本の御家芸は男女の柔道と女子レスリングで合わせて6個、それ以外の種目では男女あわせて2個とかなり困難である。ロンドンでは男子のそれ以外の種目が3個と健闘した。