「アメリカ人はなぜ太るのか」を読んだ。成人アメリカ人の平均体重は1960年から2000年の間に、男性は76キロから87キロに、女性は64キロから75キロに増えている。体重(キログラム)を身長(メートル)の2乗で割った数値をBMIと呼び、肥満度を表す。アメリカ政府はBMI値25以上をを太り気味、30以上を肥満と定義している。日本では25以上を肥満t定義している。07年から08年の調査では、アメリカ人の34.3%が肥満、33.6%が太り気味とされる。さらにBMI値40以上の病的肥満(身長1.8メートルで体重129.6キロ以上)は6%に上る。さらに黒人に限ると男性の肥満率は37.3%、女性の肥満率は49.6%、、さらに太り気味を加えると黒人女性の8割を占める。黒人の貧困率は白人と比べると2.7倍になる。貧しいと肥満になる原因は食事にある。アメリカでは高カロリー低栄養のジャンクフードのほうが、低カロリー高栄養の生鮮食品よりはるかに安い。貧しい人ほどジャンクフードしか買えないので肥満になるのだ。肥満は糖尿病、心臓病、脳卒中、癌などの病気を引き起こし、医療費を増大させ、財政赤字を増大させる。生鮮食品を家庭で調理する食事という以前はごく当たり前のことが、健康の秘訣である。