花粉症は、花粉が目や鼻の粘膜に接触することによって引き起こされるアレルギーで、主な症状は、目のかゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりである。花粉症はI型アレルギーに分類される。I型アレルギーとは、IgEが結合した肥満細胞や好塩基球に抗原が結合して、放出されたヒスタミン、セロトニンなどが、血管拡張や血管透過性亢進を引き起こし、浮腫、痒みなどの症状が10分前後で現れる。アレルギーの治療は、症状を抑える対処療法で、根治療法はまだ無い。眼科ではまず抗アレルギー点眼薬、補助的にステロイド点眼薬が使われる。まず、外出時はマスク、ゴーグル(だて眼鏡も可)を着用して花粉との接触を減らすことが重要である。今年は3月8日の金曜日から、花粉症による患者が、小児を中心に急増した。2月末の真冬並みの寒さから、一転初夏のような陽気になって、花粉散布量が増加し、強風により単位時間あたりに浴びる花粉量も増加したことが、一番の要因である。