ドラフトで日本ハムが菅野智之投手を指名した。菅野は巨人原監督の妹の息子である。この関係から巨人以外の球団から指名されたら、拒否してアメリカに行くと原の父親原貢氏が宣言して、ドラフト前から他球団をけん制していた。けん制は成功したかに見えたが、日本ハムが予想外の指名をしてきたのだ。ルール上日本ハムの指名には何の非もない。また菅野が入団を拒否するのも、本人にとって当然の権利である。解決法として、ドラフト交渉権と来年以降のドラフト指名権の交換制度を定めることを提案したい。もし巨人がどうしても菅野を欲しいなら、来年度のドラフト1,2順目の指名権さらに再来年度の1順目指名権と交換したらどうだろうか。巨人、菅野、日ハムいずれにとっても得るものがある。ドラフトの目的はプロ野球がイベントとしての面白さを維持するための戦力均衡にある。この方法が定まれば、弱小球団も遠慮せずに指名ができ、大物との交渉権をえれば、拒否されても、翌年以降の有利な指名権を得ることができ、戦力アップにつながる。選手にとっても、大物のみだが、行きたい球団に行くことができる。メジャーリーグではフリーエージェント選手を失うチームへの保障として、ドラフト指名権が与えられている。